
バングラデシュ・ダッカ編(3)
ダッカでタクシーに乗って1時間半、歩いて2時間。それだけ時間をかけながら、10キロも離れていない都心の旧市街地にたどりつけず、ようようホテルに戻って来た筆者。午後6時半となり日はとっぷりと暮れた。さて夕食をどうするか。
やっと見つけた南インド料理店のトイレは…
歩いて抜けてきたグルシャン地区は、大使館などが並ぶ高級住宅街だ。やや北の方まで遠回りしてみたのだが、外国人を主たる客層にしているのだろう、立派な門を構えたイタリアンや高級中華などのレストランが散見され、北朝鮮政府が外貨稼ぎのために経営しているという朝鮮料理店もあった。
とはいえ、せっかくインド文明圏に来たのだから普通にカレー料理を食べたい。そう思うのだけれども、地元料理店らしきものはとんと見当たらなかった。
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藻谷浩介
地域エコノミスト
1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。