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60歳定年男性に銀行が薦めた「ファンドラップ」の中身

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
 
 

 大手企業を定年退職したA郎さん(60)は銀行口座に退職金が振り込まれると、すぐに銀行から連絡があり「ファンドラップ」の購入を薦められました。ファンドラップは、金融機関が顧客の目標とする利回りやリスク許容度を聞き取った上で資産配分や商品選択を行い、主に投資信託で運用するサービスです。

 もともと老後資金を運用で増やしたいと思っていましたが、これまで投資経験がなく、銀行に任せるのも一案と考えました。しかし妻から「他の人の意見も聞いたほうがよいのでは?」と言われ、私のところに相談に来ました。今回は金融機関から薦められるファンドラップについて考えてみます。

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ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、社会保険労務士、MZ Benefit Consulting 代表取締役、オフィスベネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、顧客本位の独立系アドバイザーとして、家計相談、執筆、講演などを行っている。著書に「結局、2000万円問題ってどうなったんですか?」(サンマーク出版)など多数。