熊野英生の「けいざい新発見」

「インバウンド消費」全盛だが気になる“底の浅さ”

熊野英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
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 外国人観光客の消費が、日本経済の支えになっていることは説明を要さないだろう。東京都内では、銀座や秋葉原は外国人であふれている。関西はもっと外国人の姿が目立つ。2018年の訪日外国人旅行消費額は4.5兆円である。国内旅行消費額25兆円のうち18%がインバウンド消費という計算になる。

中国人観光客の消費は依然大きい

 恩恵を受けている業界は、ホテル・旅館、飲食店、交通機関、レジャー産業、百貨店、不動産業など多岐にわたる。もはや外国人消費はなくてはならない存在になっている。

 しかし、このインバウンド消費は、いつまでも右肩上がりで増えていくと楽観してよいのか。例えば、米中貿易戦争で中国経済が打撃を受けると、中国人の観光客は減少する可能性がある。

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熊野英生

第一生命経済研究所 首席エコノミスト

1967年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。90年、日本銀行入行。調査統計局などを経て、2000年、第一生命経済研究所入社。11年4月から現職。専門は金融政策、財政政策、金融市場、経済統計。