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「えこひいき上司」が来てしまったらどう乗り切る?

舟木彩乃・産業心理コンサルタント・カウンセラー
 
 

 今回は「えこひいき」をする上司に困っている部下の事例についてお話しします。

 吉村さん(仮名、男性30代前半)は、PR会社の営業部に所属しています。これまで比較的平穏なサラリーマン生活を送ってきましたが、半年前、Aさん(女性・40代)が外資系金融機関からヘッドハンティングされ部長としてやってきました。

 A部長は、この仕事の経験は浅いものの自信に満ちあふれた印象で、着任早々、自分がそれまで成功してきた方法で仕事の進め方を一新すると宣言し、部員の度肝を抜きました。そのときから吉村さんは“プライドが高そう”なA部長に苦手意識を持ち、必要最低限のコミュニケーションしか取らないようにしていました。

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産業心理コンサルタント・カウンセラー

 筑波大学大学院博士課程修了(ヒューマン・ケア科学博士)。一般企業の人事部などを経て、現在メンタルシンクタンク(筑波大学発ベンチャー企業)副社長。金融庁職員のメンタルヘルス対策にも従事する。国家資格として公認心理師、精神保健福祉士、第1種衛生管理者、キャリアコンサルタントなど保有。著書に「『首尾一貫感覚』で心を強くする」(小学館新書)。