食の情報ウソ・ホント

消費者を惑わす「化学調味料無添加」がはびこる理由

小島正美・「食生活ジャーナリストの会」代表
  • 文字
  • 印刷
 
 

 スーパーの食品売り場に行ってみる。ある、ある。「化学調味料無添加」「化学調味料は使用しておりません」の表示。素直に読めば「化学調味料は危ないですよ」との印象を受けるが、本当に危ないのだろうか。

「化学調味料」の定義はない

 「化学調味料」とは何だろうか。その定義はない、といえば、多くの人は驚くだろう。実は、化学調味料という言葉は、1960年代前半にNHKが料理番組で使ったのが始まり。食品メーカー味の素の調味料「味の素」の商品名が使えなかったため、言い換えたものだ。80年代からは正式に「うま味調味料」と呼ばれるようになり、その後は、国の商品分類でもそれが使われている。

 うま味調味料のうま味成分は、アミノ酸の一種のグルタミン酸。脳内の神経伝達物質のひとつでもある。うま…

この記事は有料記事です。

残り1159文字(全文1494文字)

小島正美

「食生活ジャーナリストの会」代表

 1951年愛知県犬山市生まれ。愛知県立大学卒業後、毎日新聞社入社。松本支局などを経て、東京本社・生活報道部で主に食の安全、健康・医療問題を担当。「食」をテーマとして活動するジャーナリスト集団「食生活ジャーナリストの会」代表。著書多数。