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京都・宮津市「美食の街」目指す酢醸造5代目の挑戦

櫻田弘文・クエストリー代表取締役
飯尾醸造5代目の飯尾彰浩さん=櫻田弘文提供
飯尾醸造5代目の飯尾彰浩さん=櫻田弘文提供

 JR京都駅から特急で北へ約2時間、日本三景の一つ「天橋立」がある京都府北部の宮津市は、山海の幸に恵まれる自然豊かな地だ。この宮津を「美食の街」にしようとする取り組みが行われている。その中心は、1893(明治26)年にこの地で創業した酢造メーカー「飯尾醸造」5代目の飯尾彰浩さん(43)だ。

東京のシェフを呼びレストランを開業

 飯尾さんの狙いは明確だ。取り組みのテーマは「(宮津市を含む京都府北部の)丹後を日本のサン・セバスチャンに!」である。サン・セバスチャンは、世界中の美食家が集まるスペイン・バスク州の地方都市だ。

 取り組みの第一歩が、市内にある築120年の古民家を改装し、2017年に開業したイタリアンレストラン「aceto」。飯尾さんがファンだったシェフを東京から招き、飯尾醸造が運営している。また敷地内の蔵ですし店も開業を予定しているという。

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クエストリー代表取締役

1955年山梨県生まれ。日本大学卒業後、78年に販売促進の企画・制作会社に入社。2001年、クエストリーを設立して独立。中小企業経営者向けの「クエストリー・ブランディングクラブ」を主宰する他、数多くの専門店や飲食店のブランディングを実践的に指導している。