嫉妬をとめられない人

生々しい感情が激突する「きょうだい間の嫉妬」

片田珠美・精神科医
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 嫉妬は、身近な人に対して向けられるとき、より激しくなりやすい。遠慮のない間柄では生々しい感情が激突しやすいからだ。とくに親の愛を競い合うきょうだいの間で嫉妬が激化することがある。自分ときょうだいを比較して、羨望(せんぼう)や嫉妬の念にさいなまれることも多い。

 ある30代の男性は、小学校から高校までは成績優秀でスポーツもできる人気者だったが、自分よりもさらに優秀な兄を持っていた。兄は東大、自分は中堅私立大学に進学が決まったが、兄に対するコンプレックスと強すぎる羨望から落ち込みがちになり、就職活動にも失敗し、現在は実家に引きこもっている。

 本人をよく知る小中学校時代の同級生が、あるとき偶然、男性の実家前で本人と会ったが、すっかり太ってし…

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片田珠美

精神科医

 広島県生まれ。大阪大学医学部卒。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。パリ第8大学精神分析学部で学ぶ。精神科医として臨床に携わり、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析的視点から研究している。「他人を攻撃せずにはいられない人」(PHP新書)、「高学歴モンスター」(小学館新書)など著書多数。