ニッポン金融ウラの裏

「高齢者の足が遠のく郵便局」かんぽ経営者の犯した罪

浪川攻・金融ジャーナリスト
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 かんぽ生命が、契約者に不利益になる契約の乗り換えを繰り返してきたことが大きな問題となっている。7月10日、かんぽ生命とその保険商品の販売を受託している日本郵便の両社長が謝罪記者会見を行い、不適切な契約が9万件を超すことを明らかにした。きわめて深刻な事態だ。

 今回、とくに目を向けたいのは、高齢層の顧客が乗り換えのターゲットとなった状況があることだ。たとえば、こんなケースがある。東京都大田区に住む80代の高齢女性は日ごろ、親切な対応をしてくれる郵便局を訪れることを楽しみにしていた。夫を亡くしていて、年金受給日には必ず郵便局に足を運び、顔なじみとなった女性職員と語らい、粗品をもらうこともありとても喜んでいた。

 ところが、ある日、状況が一変する出来事があった。背広を着た2人の男性が郵便局内に立って、局職員の働…

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。