職場のトラブルどう防ぐ?

「給与増えたが手当は減額」47歳転職者の疑問と不安

井寄奈美・特定社会保険労務士
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 A太さん(47)は4年ほど前に転職し、現在は社員数約80人の精密機械部品製造業で生産管理の責任者をしています。前回の昇給時に、給与総額は増えたものの減額された手当がありました。会社の昇給基準も明確ではありません。今の会社で定年まで働きたいと思っていますが、自分の給与が今後どうなるかわからず不安を感じています。

 A太さんは以前、全国に拠点のある大手企業に勤めていました。転勤があったり、部門再編のために希望退職者の募集があったり、一定の年齢で子会社への出向があったりして、将来の見通しがつきにくい状況でした。A太さんは、老親の面倒をみるためにも地元の企業で腰を落ち着けて仕事をすることを望み、今の会社に転職しました。

 今の会社は、前任の生産管理責任者が定年を迎えるタイミングで、A太さんを後継者として手厚く迎え入れました。大手企業と違い、社長が現場で社員に直接指示を出す姿がA太さんには新鮮でした。長年勤務している社員も多く、居心地のよいアットホームな会社だと感じていました。

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井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/