サイバー攻撃の脅威

気象情報へのサイバー攻撃が「相当に深刻」になるワケ

松原実穂子・NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト
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※掲載写真はイメージです。本文とは関係ありません
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 今年4月18日の木曜日の朝6時、米国ケーブルテレビの有料番組「ウェザー・チャンネル」の天気予報が定刻になっても始まらなかった。故障した大型車両に関するカナダの番組に切り替わり、大型車両の映像が流された。

 ウェザー・チャンネルの本社のITシステムが身代金要求型ウイルスに感染し、生放送ができなくなっていた。本社のIT担当者はバックアップデータからITシステムの復旧を試みた。天気予報が放送できるようになったのは7時43分のことだった。

 視聴者の反応は大きく、ツイッターやフェイスブックで「なぜ天気予報が放送されないのか」といった問い合わせが数百件あった。ウェザー・チャンネル側は、ツイッターで「悪意のあるソフトウェアの攻撃を受けた」と回答した。だが、具体的にどんなサイバー攻撃を受けたのかは明らかにしなかった。

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松原実穂子

NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト

早稲田大学卒業後、防衛省で9年間勤務。フルブライト奨学金により米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で修士号取得。その後、米シンクタンク、パシフィックフォーラムCSIS(現パシフィックフォーラム)研究員などを経て現職。国内外で政府、シンクタンクとの意見交換やブログ、カンファレンスを通じた情報発信と提言に取り組む。