メディア万華鏡

ジャニーズと吉本“二つの帝国”を揺らす「家族終了」

山田道子・元サンデー毎日編集長
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ジャニーズ事務所が入るビル
ジャニーズ事務所が入るビル

 参院選に合わせたかのようにジャニーズ事務所と吉本興業がメディア(特にテレビ)をジャックした。

 日本の男性アイドル界の父、ジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川さん死去(享年87)の報道は礼賛一辺倒だった(特にテレビ)。私の年代だと、ジャニー氏には「子供」と呼ぶ男性アイドルに性的暴行を加えたと報じられた記憶があるため、違和感を抱いた。全国紙では朝日新聞(7月10日朝刊)だけが「男性アイドル育成 光と影」との見出しの記事で「1999年には所属タレントへのセクハラを『週刊文春』で報じられた。文春側を名誉毀損(きそん)で訴えた裁判では、損害賠償として計120万円の支払いを命じる判決が確定したが、セクハラについての記事の重要部分は真実と認定された」と書いた。

 その週刊文春7月25日号(同18日発売)は「稀代のプロデューサーの光と影 ジャニー喜多川 審美眼と『性的虐待』」とのトップ記事。確かに「本誌しか書けない」。99年から2000年にかけジャニーズの少年に対する処遇に関するキャンペーン記事を14週にわたって掲載し、特にジャニー氏の少年に対する性的虐待を問題視してきたとして元ジャニーズジュニアらの証言を再掲した。

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山田道子

元サンデー毎日編集長

1961年東京都生まれ。85年毎日新聞社入社。社会部、政治部、川崎支局長などを経て、2008年に総合週刊誌では日本で最も歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長、紙面審査委員。19年9月退社。