経済記者「一線リポート」

「資金繰りにメド」でも不安な液晶大手JDIの行く末

小倉祥徳・毎日新聞中国総局(北京)特派員
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業績不振で退任するジャパンディスプレイの月崎義幸社長=東京都内で4月12日、喜屋武真之介撮影
業績不振で退任するジャパンディスプレイの月崎義幸社長=東京都内で4月12日、喜屋武真之介撮影

 経営再建中の中小型液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)の先行きが依然として懸念される。JDIは7月、最大800億円の金融支援を確保するめどが立ったと発表。主力取引銀行も融資枠の期限を年末まで延長すると決めた。くすぶる資金不足問題はいったん収束したように見えるが、金融支援はあくまで「条件付き」。政府や金融機関からは、肝心の本業での競争力低下を指摘する声が聞こえる。

 JDIは2019年3月期連結決算で5年連続の最終(当期)赤字を計上。前期13.1%だった自己資本比率は3月末段階で0.9%まで落ち込み、負債が資産を上回る債務超過に近づいている。これを受け、JDIは4月、中国の投資ファンド「ハーベスト・テック」や台湾2社から最大800億円の出資を受け入れ、傘下入りすることで経営再建を目指す方針を表明した。

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小倉祥徳

毎日新聞中国総局(北京)特派員

東京都生まれ。2001年入社。秋田支局を経て06年から東京経済部で財務省、内閣府、経済産業省、国土交通省、日銀、証券、エネルギー業界などを担当。17~19年には中部本社でトヨタ自動車などを取材した。東京経済部、外信部を経て20年10月から経済担当の中国総局(北京)特派員。