辻野晃一郎の「世界と闘え」

中国から逆輸入「QRコード決済」FeliCaと競合の皮肉

辻野晃一郎・アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO
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 コンビニ最大手セブン&アイ・ホールディングス(HD)が、7月1日から全国のセブンイレブン店舗で、スマホ決済サービス「7pay(セブンペイ)」を開始したものの、たちどころに犯罪集団の餌食となった。日本で発明されたQRコードが中国におけるスマホ決済手段の決め手となり爆発的に広まったことは発明者も想定外だったという。スマホ決済の一つとして逆輸入されたQRコード決済は日本で普及するのだろうか。

 7payはサービス開始からわずか4日で新規利用者登録の停止に追い込まれ、7月31日時点の被害者数は808人、被害総額は3861万円とされる。この事件を受けてセブン&アイHDは8月1日、7payのサービスを9月末に廃止すると発表した。

 QRコードやバーコードを用いたスマホ決済は、日本ではLINE Payや楽天ペイなどが2014年ごろから先行して採用していたが、昨年12月4日から「PayPay(ペイペイ)」が打ち出した「100億円あげちゃうキャンペーン」が起爆剤となって世間の認知が一気に高まった。

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辻野晃一郎

アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO

1957年福岡県生まれ。84年、慶応義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニー入社。VAIOなどの事業責任者、カンパニープレジデントを歴任。2007年、グーグルに入社し、その後、グーグル日本法人代表取締役社長に就任。10年4月にグーグルを退社し、アレックス株式会社を創業。著書に「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」(新潮社)、「リーダーになる勇気」(日本実業出版社)、「『出る杭』は伸ばせ! なぜ日本からグーグルは生まれないのか?」(文芸春秋)などがある。