東芝問題リポート

東芝が四半期で1400億円もの赤字を出した三つの理由

編集部
  • 文字
  • 印刷
東芝本社で行われた2019年4~6月期決算発表=東京都港区で2019年8月7日、今沢真撮影
東芝本社で行われた2019年4~6月期決算発表=東京都港区で2019年8月7日、今沢真撮影

 東芝は8月7日、2019年4~6月期連結決算を発表した。本業の営業損益は78億円の黒字だったが、営業外損失が膨らみ、最終(当期)損益が1402億円の赤字となった。4~6月期としては15年以来、4年ぶりの最終赤字だった。

 赤字となった理由は三つある。一つは撤退を決めた米液化天然ガス(LNG)事業の売却を見込んで損失引当金893億円を計上したこと。二つめは半導体市況の低迷で、4割を出資する東芝メモリホールディングスの業績が悪化し、出資比率に応じた損失381億円を計上したこと。そして三つめは、本業の利益が薄く、営業外で生じた損失を穴埋めできないことだ。詳しく説明する。

 まず、米LNG事業の売却。これは不正会計を引き起こした東芝の旧経営体制から引きずる案件だ。一時は「最大1兆円の損失が発生する可能性がある」とも言われた。18年4月に元三井住友銀行副頭取の車谷暢昭(くるまたに・のぶあき)氏が会長に就任し、「早期処理」を打ち出した。

 同年11月には中国エネルギー企業への売却で合意したと発表し、19年3月期決算でいったん約930億円の損失引当金を計上した。だが、米国の対米外国投資委員会による審査などに時間がかかって売却を断念。今年6月になって仏石油大手トタルへの売却で合意したと発表していた。

この記事は有料記事です。

残り704文字(全文1252文字)

編集部

長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
twitter 毎日新聞経済プレミア編集部@mainichibiz
facebook 毎日新聞経済プレミア編集部https://www.facebook.com/mainichibiz