人生に必要な「おカネの設計」

50歳独身女性が初めて投資した「新興国債券」のリスク

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
  • 文字
  • 印刷
 
 

 会社員で独身のA子さん(50)は、これまで堅実に貯蓄してきました。年収約430万円で現在約2000万円の貯蓄があります。いままで運用はしたことがありませんが、最近、長い老後のために少しでも資産を増やしたいと考えるようになり、あるファイナンシャルプランナー(FP)に相談しました。ところが次々と商品を薦められることになり、私のところにも相談に来ました。

 当初A子さんは、大きなリスクを取らずに運用する方法を知りたくて、あるFPに相談し、利率の高い新興国債券の投資を薦められました。FPに「元本が確保されるので安心です」と説明され、A子さんは新興国債券ファンドを200万円で購入しました。

 しばらくすると同じFPから連絡があり、今度は「一時払いの米ドル建て終身保険」を薦められました。保険料は円換算で1000万円です。毎年米ドルで決まった金額を受け取れ、積立利率は当初10年間は3%、死亡保障は米ドルで一時払い保険料相当が保証されます。「リスクが低く、元本は保証されます」と言われましたが、A子さんは「とはいえ、こんな大金を投資して大丈夫か」と疑問に思い、私のところに来ました。

この記事は有料記事です。

残り1290文字(全文1778文字)

岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。