食の情報ウソ・ホント

悪魔の油?「トランス脂肪酸」大騒ぎしなくていい理由

小島正美・「食生活ジャーナリストの会」代表
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 マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸は「動脈硬化などによる心疾患リスクを高める」として、まるで“悪魔の油”のごとくに報じられることがある。ごく最近も、トランス脂肪酸の多いパンの危険度ランキングを報じた週刊誌があった。はたして日本人にとってトランス脂肪酸はそんなに大きなリスクと言えるのだろうか。

マーガリンやパン、ケーキにも

 最近の週刊誌(「週刊新潮」6月6日号)の記事を見ていたら、「食べてはいけない『パン』の危険物質」という見出しで、パン1個あたりに含まれるトランス脂肪酸の平均値ランキングが出ていた。デニッシュ0.76グラム、アップルパイ0.72グラム、メロンパン0.58グラム、クリームパン0.36グラム、ドーナツ0.2グラム、カレーパン0.15グラム――などの数字が挙げられていた。では、数値の高いパンは危ないのか。

 トランス脂肪酸は、脂質の構成成分である脂肪酸の一種で、バターや乳などの中にも微量に含まれている。だ…

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小島正美

「食生活ジャーナリストの会」代表

 1951年愛知県犬山市生まれ。愛知県立大学卒業後、毎日新聞社入社。松本支局などを経て、東京本社・生活報道部で主に食の安全、健康・医療問題を担当。「食」をテーマとして活動するジャーナリスト集団「食生活ジャーナリストの会」代表。著書多数。