
キャッシュレスどう使う(3)
日本でキャッシュレスが遅れたのは、主役であったクレジットカードが支払い手段として浸透しなかったことがある。これには日本の特殊事情がある。
店舗が抱える「三つの壁」
カード大手JCBが2018年に20~60代を対象にした調査では、クレジットカード保有率は84%で1人平均3.2枚を持っていた。一方、日本クレジット協会の17年調査では、消費に占めるカード決済(デビットカード含む)の比率は20%で、韓国98%▽ロシア76%▽英国56%▽米国44%――などを大きく下回る。「カードは持っているが使わない」が日本の現状だ。
その理由として「現金はその場で決済できる」「カードは使いすぎが怖い」など消費者の現金志向が挙げられる。一方、店側もカード導入に積極的になれない事情があった。これは「三つの壁」と呼ばれる。
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