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「年7%の分配金」43歳男性が勧誘された怪しい投資話

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
 
 

 会社員で独身のA太さん(43)は昨年、ある不動産投資会社の特殊な投資話を友人から持ちかけられました。私のところにも相談に来て「1口100万円以上を出資すれば年率7%の分配金を5年間確実に得られるそうで、2000万円ほど投資をしようと考えている」と言います。

信頼できる友人からの紹介

 A太さんの年収は約500万円ですが、親の遺産が3000万円ほどあり、ローンなどはありません。勧誘されたのは、投資するとバイオ関連施設の賃貸収入から分配金を得られるという、ある不動産会社の特殊な投資話で、ファンドとも不動産投資信託(リート)とも違うものでした。内容を詳しく聞きましたが、結局、A太さん本人もあやふやな様子で「なぜ確実に利益が得られるか」「どういう仕組みか」がよくわかりませんでした。

 私は「よくわからないものに投資するのはやめたほうがいいですよ。確実に年7%もの配当金が受け取れるというのがまず怪しい」と伝えました。

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ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、社会保険労務士、MZ Benefit Consulting 代表取締役、オフィスベネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、顧客本位の独立系アドバイザーとして、家計相談、執筆、講演などを行っている。著書に「結局、2000万円問題ってどうなったんですか?」(サンマーク出版)など多数。