クルマ最新事情

テスラ「電池クーラー」なぜ日産リーフは採用しない?

川口雅浩・毎日新聞経済プレミア編集長
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日産リーフにないバッテリークーラーとヒーターを備えるテスラモデル3=静岡県御殿場市で8月6日、川口雅浩撮影
日産リーフにないバッテリークーラーとヒーターを備えるテスラモデル3=静岡県御殿場市で8月6日、川口雅浩撮影

 米国の電気自動車(EV)メーカー「テスラ」の最新EV「モデル3」にはリチウムイオン電池の温度を調節するバッテリークーラーとヒーターがある。EVの弱点である充電時間の長さを抑え、電池の経年劣化で航続距離が短くなるのを防ぐためだ。ところが日産自動車が「リーフ」に採用しないのはなぜなのか。

 実は日産にもバッテリークーラーを搭載したEVがある。2014年発売の商用バン「e-NV200」だ。商用バンは重い荷物を積むほか、1日に何度も急速充電するケースが多いため、電池の温度が上がりやすい。そこで充電中はファンを回して電池を冷やし、充電時間が長くなるのを抑えている。

 リーフにバッテリークーラーを採用しない理由について、日産は「初代リーフの経験を踏まえ電池を改良してきた。リーフe+の最新の電池は走行中や充電中の発熱を抑えており、強制的に冷やさなくても十分と考えている」と説明する。乗用車のリーフは商業バンのように1日に何度も急速充電するような使い方は少ないため、日産はクーラーを採用しなかったようだ。

 一方、テスラが搭載しているバッテリーヒーターは冬に冷えた電池を温めることで、充電時間が長くなるのを抑える効果がある。日産は「寒冷地でも十分な充電性能を発揮できるよう電池を開発しており、ヒーターの必要はない」という。

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川口雅浩

毎日新聞経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部