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QR決済でも「キャッシュレスでない」統計のカラクリ

渡辺精一・経済プレミア編集部
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 政府は、消費に占めるキャッシュレス決済比率が「国際的に大きく劣る」として、現在の約20%を2025年までに40%に倍増する目標を掲げる。だが、この根拠となる比率の算出方法が適切かどうかには、疑問符が付く。

 経済産業省によると、キャッシュレス決済比率は「キャッシュレス支払手段の額÷国の家計最終消費支出」で算出する。「家計最終消費支出」とは国内総生産(GDP)の一項目で、いわゆる個人消費を指す。「キャッシュレス支払手段」は「クレジットカード、デビットカード、電子マネー」の利用額という。

 同省は18年4月にこの算出方法を示したが、実は、そのときから「実社会を正しく反映しているとは言えない部分もある」と歯切れは悪かった。キャッシュレス関連の統計が整っておらず、国際比較が難しいためだ。とりあえず利用できる統計を使った「苦肉の策」という意味合いが強い。

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渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。