名家のルーツ

小田原「鈴廣」の鈴木家 かまぼこ手がけて154年

森岡浩・姓氏研究家
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鈴廣の看板=2019年9月11日、田中学撮影
鈴廣の看板=2019年9月11日、田中学撮影

 白身魚を材料とする「かまぼこ」は、古くは平安時代の文献にも見られるという。室町時代には「焼きかまぼこ」が存在し、現在のような「蒸しかまぼこ」が登場したのは江戸時代後期。かまぼこは各地で作られているが、有名な生産地の一つが神奈川県小田原市で、その小田原を代表するメーカーが「鈴廣」だ。

 江戸時代後期の作家、十返舎一九の「東海道中膝栗毛」には戸塚宿で弥次さん喜多さんがかまぼこを食べるくだりがあり、当時かなり一般化していたことがわかる。古くは竹の串に白身魚のすり身を巻いて作り、その形が多年草のガマ(蒲)の穂に似ていたことからその名がついたという。ここから串を抜いたものが竹輪に、板の上に練りつけたものが板かまぼこになり、やがて単純に「かまぼこ」と言われるようになった。

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森岡浩

姓氏研究家

1961年、高知県生まれ。早稲田大学在学中に独学で姓氏研究を始める。文献調査やフィールドワーク、統計を用いた実証的手法を用いる。2017年4月からNHK「人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!」に出演。著書、多数。