経済記者「一線リポート」

リクナビ「内定辞退率」ビジネスの信じられない軽さ

和田憲二・東京経済部記者
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記者会見で謝罪するリクルートキャリアの小林大三社長(左)と浅野和之執行役員=東京都千代田区で8月26日、手塚耕一郎撮影
記者会見で謝罪するリクルートキャリアの小林大三社長(左)と浅野和之執行役員=東京都千代田区で8月26日、手塚耕一郎撮影

 就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリアが、就職活動中の学生らの「内定辞退率」を勝手に予測し、顧客企業に販売していた。本人の同意なく個人情報が企業間でやりとりされていたことは、日本企業の意識の低さを露呈しており、衝撃だった。

 サービスは既に廃止されたが、現時点で経営陣は誰一人として責任を取っておらず、同社と契約した38社の社名もすべては明らかになっていない。人生の重要な節目となる就職を真剣に目指す学生らに対して、あまりにも不誠実だ。

 リクルートキャリアは、企業が提供した学生の氏名や大学・学部名などの情報に、リクナビの閲覧履歴などを加味して人工知能(AI)で分析。学生が内定を辞退する可能性を割り出して提供元の企業に販売していた。そのうち7983人については本人の同意を得ておらず、個人情報保護法違反に当たる。

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和田憲二

東京経済部記者

1981年広島市出身。2004年毎日新聞社入社。さいたま支局を経て09年から東京本社経済部で自動車や電機、エネルギー、保険、証券、流通業界などのほか、経済産業省、金融庁、財務省を担当。13年春から2年間は中部本社でトヨタ自動車や中部電力、三菱航空機などを取材した。21年4月から製造・流通業界全般を主に担当している。