経済プレミア・トピックス

「バブル崩壊から28年」住宅地地価が下落し続ける理由

川口雅浩・毎日新聞経済プレミア編集長
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東京はじめ3大都市圏では地価の上昇が続く=東京都文京区で9月17日、本社ヘリから
東京はじめ3大都市圏では地価の上昇が続く=東京都文京区で9月17日、本社ヘリから

 国土交通省が19日発表した今年の基準地価(注)の最大のニュースは、地方圏の商業地が1991年以来、28年ぶりの上昇に転じたことだ。しかし、全国平均で唯一の下落が続く住宅地の地価は、今年も92年以来28年連続でマイナスのままだ。投資マネーなどが流れ込みやすい商業地に比べ、住宅地の地価は回復ペースが遅く、依然としてバブル崩壊後に始まった長期下落の悪循環から抜け出せないでいる。

 全国の基準地価が全用途、住宅地、商業地ともマイナスになったのはバブル崩壊後の92年からだ。だが、ここ数年はアベノミクスの影響もあり、地価はプラスに転じつつある。しかし、大規模金融緩和の投資マネーが流れ込み、訪日外国人旅行者で賑わう3大都市圏など都市部に比べ、人口減少で再開発が進まない地方の地価の回復は遅れている。

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川口雅浩

毎日新聞経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部