熊野英生の「けいざい新発見」

米国で検討「100年国債」あなたは買いますか?

熊野英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
  • 文字
  • 印刷
ムニューシン米財務長官(AP、9月12日)
ムニューシン米財務長官(AP、9月12日)

 世界の国債市場で8月中旬から9月初旬にかけて、ショッキングな出来事があった。日米欧の長期金利が異様なほどに低下したのだ。

 日本は、9月4日の30年債の金利が0.112%まで下がった。米国でも同じく30年債が8月28日に1.939%まで下落。ドイツは、入札で初めて30年債がマイナス金利をつけた。2050年に償還予定の超長期債がマイナス金利というのはショックだ。つまり今後30年間を通じて平均すると金利がマイナスということ。「そんなはずはない」と誰もが思うだろう。

 しかしこの状況を見て、米国は50年債、100年債の発行も検討しているという。償還が2070年と2120年になる超長期国債は、一般の人が想像できる範囲を超えている。ムニューシン財務長官は、50年債について「来年の発行を真剣に検討している」と述べた。「50年債がうまくいけば、100年債についても検討する」とも語ったとされる。

この記事は有料記事です。

残り1168文字(全文1562文字)

熊野英生

第一生命経済研究所 首席エコノミスト

1967年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。90年、日本銀行入行。調査統計局などを経て、2000年、第一生命経済研究所入社。11年4月から現職。専門は金融政策、財政政策、金融市場、経済統計。