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経済が悪ければ破綻する?「年金財政検証」三つの誤解

渡辺精一・経済プレミア編集部
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 年金の持続性を確認するため5年に1度行う「財政検証」が公表された。経済成長を見込むケースでも「約30年後の年金水準は2割減」という見通し。だが、数字の読み解きには注意が必要だ。

 将来、年金はどれぐらいもらえるのか。その目安は「所得代替率」で示される。40年間平均賃金で働いた夫と専業主婦の妻を「モデル世帯」とし、夫婦が65歳になったときの年金額が、その時点の男性の平均手取り収入に対してどれくらいの割合かを示すものだ。政府はこれを50%以上に維持することを約束している。

 財政検証では6通りの経済前提で見通しを示した。経済成長と労働参加が好調な3ケースでは代替率は約50%まで低下するが、以降はその水準を維持できる。現在は61.7%だから50%に下がれば約2割減だ。一方、好調ではない3ケースでは50%を下回る。

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渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。