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米大統領選の民主党候補“知事経験者がいなくなる”事情

古本陽荘・毎日新聞北米総局長
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2016年の米民主党・大統領候補指名争いで勝利演説をし、夫のビル・クリントン元大統領(左)と声援に応えるヒラリー・クリントン元国務長官=2016年6月7日、西田進一郎撮影
2016年の米民主党・大統領候補指名争いで勝利演説をし、夫のビル・クリントン元大統領(左)と声援に応えるヒラリー・クリントン元国務長官=2016年6月7日、西田進一郎撮影

 翌年の米大統領選について米国人が本当に関心を持って候補者に注目し始めるのは「夏休みが終わって秋になってから」という説をしばしば耳にする。秋になって最初の民主党の大統領候補のテレビ討論会が9月12日に開催された。出席したのは、民主党が定めた支持率や献金者数の基準を満たした10人だけで、二十数人いた候補が事実上、絞られた。

 特異なのは、その10人の中に州知事や州知事経験者が一人もいないことだ。これまで州知事は上院議員と並び、大統領の有力候補とみられてきた。近年では、カーター(民主党、ジョージア州)、レーガン(共和党、カリフォルニア州)、クリントン(民主党、アーカンソー州)、子ブッシュ(共和党、テキサス州)の各氏が知事経験者だ。

 今回は、名乗りを上げたワシントン州のインスレー知事、コロラド州のヒッケンルーパー前知事は早々と撤退を表明した。モンタナ州のブロック知事は選挙戦を続けているが、党基準を満たすことができず12日のテレビ討論会には出席できなかった。討論会に出られないだけで選挙戦が終わるわけではないが「脱落した」との印象を拭い去るのは容易ではない。

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古本陽荘

毎日新聞北米総局長

1969年生まれ。上智大文学部英文科卒、米カンザス大大学院政治学修士課程修了。97年毎日新聞入社。横浜支局、政治部、外信部を経て2018年12月から北米総局長(ワシントン)。