食の情報ウソ・ホント

山崎製パンが一石を投じた「添加物不使用」のカラクリ

小島正美・「食生活ジャーナリストの会」代表
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 スーパーの売り場をみると「イーストフード・乳化剤 不使用」と表示された食パンがある。これは一体どういう意味を持っているのだろうか。

 そもそもイーストフードや乳化剤とは何なのだろうか。

 パン作りは、生地のなかの酵母(イースト)が発酵し、生地を膨らませることでできる。その働きを活発化させるため、酵母の栄養分となるのがイーストフード、つまり「酵母の食べ物(フード)」だ。イーストフードを使うと、発酵が安定し、風味が高く、ふっくらとしたパンを作ることができる。食品表示法では、塩化アンモニウムや硫酸カルシウムなど18種類の物質を総称して「イーストフード」と呼ぶことが認められている。

 一方、乳化剤はパンの保水性や柔らかさを維持する働きなどを持つ。食品表示法では、グリセリン脂肪酸エステルや卵黄レシチンなど25種類の物質を「乳化剤」として呼ぶことが認められている。

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小島正美

「食生活ジャーナリストの会」代表

 1951年愛知県犬山市生まれ。愛知県立大学卒業後、毎日新聞社入社。松本支局などを経て、東京本社・生活報道部で主に食の安全、健康・医療問題を担当。「食」をテーマとして活動するジャーナリスト集団「食生活ジャーナリストの会」代表。著書多数。