職場のストレス・マネジメント術

真面目なキャラが豹変「あおり運転」する社員への対応

舟木彩乃・心理カウンセラー
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 今回は、車の運転をすると性格が豹変(ひょうへん)する社員についてお話します。

 工藤さん(仮名、男性20代後半)は不動産会社の営業部に転職して半年ほどになります。工藤さんにとって不動産業界は初めてですが、前の会社でも営業職だったこともあり接客はとても慣れた様子でした。

 仕事は真面目に取り組み、穏やかな話しぶりで人に安心感を与えるタイプの工藤さんは、社内の雰囲気にもすぐになじみ、お客の信頼も得ることができました。上司のA課長も仕事ぶりを高く評価し、つい最近、ある物件の担当者に指名しました。工藤さんは、早速お客を車に乗せて現地を案内するようになりました。

 ところがある日、お客が待ち合わせ場所に30分以上遅れて到着したことでたいへんなことになりました。次の仕事に影響が出てしまうと焦った工藤さんは、お客を車に乗せるなり、人が変わったように乱暴な運転を始めたそうです。

 赤信号に変わりかけている交差点を猛スピードで通り抜けたり、急ブレーキをかけたりし、ついには前をゆっくり走る小型バスにいら立ち、車間距離を縮め、クラクションを鳴らす「あおり運転」を始めました。

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舟木彩乃

心理カウンセラー

 筑波大学大学院博士課程修了(ヒューマン・ケア科学博士)。カウンセラーとして8000人以上、コンサルタントとして100社を超える企業の相談に対応。一般企業の人事部などを経て、現在メンタルシンクタンク(筑波大学発ベンチャー企業)副社長。国家資格として公認心理師、精神保健福祉士、第1種衛生管理者、キャリアコンサルタントなど保有。著書に「『首尾一貫感覚』で心を強くする」(小学館新書)。