高齢化時代の相続税対策

親の住む「母屋売却」で二転三転 娘夫婦の想定外とは

広田龍介・税理士
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 ある無料の税務相談会で54歳の男性Aさんに出会った。Aさんは「高齢の母親が自宅を売却した場合の税金の取り扱いについて相談したい」と話した。

マイホーム売却「二つの特例」

 Aさんの母親が所有する土地には、母屋と離れの計2棟がある。母親が1人で住む母屋は母の所有、姉夫婦が住む離れは母と姉の夫の共有だ。母親の体調がすぐれないことから、母屋を売却して、離れの姉夫婦と同居することを考えているという。そこで「母屋を売却した場合の譲渡税はどうなるか」というのが相談内容だった。

 不動産を売却する際は譲渡所得に課税されるが、自宅の土地・家屋など「マイホーム(居住用財産)」を売る…

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。