
新潟市は、2015年に連節バスを用いたバス高速輸送システム(BRT)の運行を始めたが、市民からは反発が起きている(前回参照)。専用道路が整備されないままバス路線が変更されたことなどから厳しい目が向けられる。昨年の市長選では全候補者がBRTの見直しや廃止を公約に掲げる事態となった。新潟市の事例は、各地方都市が今後どのように公共交通機関を維持していくかを考える上で重要だ。
中心市街地で衰退に拍車?
現在の新潟市には商業集積地が3カ所ある。JR新潟駅前地区と、駅の北西側でバスターミナルがあり商業地として勢いのある万代(ばんだい)地区、古くから中心市街地だった古町(ふるまち)地区だ。駅前から北西方向に各地区が隣接し、古町地区は駅から2キロ、徒歩30分ほどのところにある。
古町地区の喫茶店店主は「BRTで古町の…
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