経済記者「一線リポート」

トランプ政権に「手こずった」日米貿易協定の内幕

土屋渓・毎日新聞経済部記者
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トランプ大統領らが見守るなか、日米貿易協定に署名する米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表と杉山晋輔駐米大使=米ホワイトハウスで10月7日(代表撮影)
トランプ大統領らが見守るなか、日米貿易協定に署名する米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表と杉山晋輔駐米大使=米ホワイトハウスで10月7日(代表撮影)

 日米貿易協定が日本時間の10月8日未明、米ワシントンで正式に署名された。日本政府は「両国の国民に利益をもたらすウィンウィンの合意だ」と対等な内容であることを強調した。しかし、実態はトランプ米大統領が、自動車への追加関税発動などをちらつかせ、日本は守勢に回った。

 昨年5月、トランプ政権は日本に対し、最大25%の追加関税の発動を検討すると発表した。その後はムニューシン財務長官が、ドル高是正のための為替条項を通商協議に持ち込む考えも示し、日本に圧力をかけてきた。

 そんな中、本格的な日米貿易協議は今年4月、茂木敏充経済再生担当相(当時、現外相)と米通商代表部(U…

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土屋渓

毎日新聞経済部記者

 1977年、ドバイ生まれ。2002年早稲田大法学部卒、毎日新聞社入社。水戸支局、東京本社学芸部などを経て14年から経済部。証券業界、日銀を担当。16~17年は大阪本社経済部で電機メーカーなどを取材。18年に東京経済部に戻り、19年5月から通商問題や国内産業、エネルギー、農業などの関係省庁を束ねる経済産業グループのキャップ。