辻野晃一郎の「世界と闘え」

躍進するラグビー代表のビジネスに通ずる「日本流」

辻野晃一郎・アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO
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アイルランドに勝利し、喜びを爆発させる姫野(中央)、福岡(右から2人目)ら日本の選手たち=2019年9月28日、藤井達也撮影
アイルランドに勝利し、喜びを爆発させる姫野(中央)、福岡(右から2人目)ら日本の選手たち=2019年9月28日、藤井達也撮影

 初の自国開催となったラグビーW杯で日本代表が躍進を続けている。2015年のイングランド大会の予選リーグで強豪の南アフリカに逆転勝利を収めたことは「ラグビー史上最大の番狂わせ」といわれて世界のラグビーファンを大いに驚かせ、日本のラグビーが変わったことを強く印象づけた。スポーツの世界はしばしばビジネスの世界と対比されるが、今回は日本ラグビーが強くなった背景や要因をビジネスの世界と比較しながら考えてみたい。

卓越したリーダーがした二つのこと

 日本のラグビーが強くなった最大の理由は、一人の卓越したリーダーの出現だろう。現イングランド代表のヘッドコーチをしているエディ・ジョーンズ氏が12年に日本代表ヘッドコーチに就任したことですべてが変わった。

 彼がやったことは大きく二つ。一つは「ゴ…

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辻野晃一郎

アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO

1957年福岡県生まれ。84年、慶応義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニー入社。VAIOなどの事業責任者、カンパニープレジデントを歴任。2007年、グーグルに入社し、その後、グーグル日本法人代表取締役社長に就任。10年4月にグーグルを退社し、アレックス株式会社を創業。著書に「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」(新潮社)、「リーダーになる勇気」(日本実業出版社)、「『出る杭』は伸ばせ! なぜ日本からグーグルは生まれないのか?」(文芸春秋)などがある。