職場のストレス・マネジメント術

「遅刻しても神社参拝?」若手女性社員の“強迫観念”

舟木彩乃・心理カウンセラー
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 今回は、会社に遅刻しても神社にお参りに行かないと気が済まないという経理部社員、小西さん(仮名、20代前半、女性)の話です。

 小西さんが勤める会社は、就活生の間でも人気が高い化粧品・トイレタリーのメーカーです。彼女は記念受験のつもりで入社試験を受けました。難関企業なので、思いがけず内定が取れたときは、自分の実力ではなく“運”だと思ったそうです。そして、幸運にあやかることができたのは、ある神社でお参りをしたからだと信じています。

 1次試験のとき、駅から会社に向かう途中で偶然その神社を発見し、何の気なしに「受かりますように」と拝んだところ合格して次の試験に進めたことから、その後2次、3次試験、最終面接まで、すべて試験前に立ち寄って参拝したそうです。これをきっかけに入社後も時間があるときには、その神社を訪れるようにしていました。

 入社して半年後、決算業務で部が忙しくなると、小西さんは多忙な先輩たちに質問しにくくなり、一人で処理する仕事が増えました。思うように仕事が進まず、自分は能力不足ではないかと悩み始めました。残業も増え、心身ともに負荷がかかり、ストレスを自覚するようになりました。この時期は、神社に行く時間も余裕もなかったそうです。

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舟木彩乃

心理カウンセラー

 筑波大学大学院博士課程修了(ヒューマン・ケア科学博士)。カウンセラーとして8000人以上、コンサルタントとして100社を超える企業の相談に対応。一般企業の人事部などを経て、現在メンタルシンクタンク(筑波大学発ベンチャー企業)副社長。国家資格として公認心理師、精神保健福祉士、第1種衛生管理者、キャリアコンサルタントなど保有。著書に「『首尾一貫感覚』で心を強くする」(小学館新書)。