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厚生年金の適用拡大が「格差是正」につながる理由

渡辺精一・経済プレミア編集部
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年金「財政検証」読み解き(4)

 年金財政検証は、年金水準を改善する制度改正のたたき台として二つの「オプション試算」も示した。その一つが「厚生年金の適用拡大」。「支え手を増やす」と説明されるため「財政が厳しいから保険料収入を増やしたいのだ」と受け取られてしまいがちだが、その意味は大きい。

厚生年金は「雇用者のための年金」

 厚生年金は本来「雇用者のための年金」だ。従業員5人未満の個人事業所などを除き、雇用される70歳未満の人は、その加入者(国民年金の第2号被保険者)になる。ただし、労働日数・時間がフルタイムの4分の3(週では30時間)未満の人は除外されてきた。

 2016年には、この短時間労働者の加入条件が広がり、週20時間以上▽賃金月8.8万円以上▽企業規模…

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渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。