高齢化時代の相続税対策

高齢叔母との共有地「有利な売却」がなぜか流れた理由

広田龍介・税理士
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 東京都在住のY子さん(80)は、23区内の大通りから少し入った場所に1100平方メートルの土地を叔母(94)と「2分の1の共有」で所有している。以前から土地を有効活用したいと考えているが、叔母が乗り気ではないため、何もできないまま、とりあえず駐車場として運用してきた。

有利な値段で売れるはずが

 先日、不動産業者から、この土地を買い取りたいという話があった。この不動産業者は、大通りに面した土地を購入しており、それに隣接する土地に目をつけた。「一体で開発するため、ぜひ売却してほしい」という趣旨だ。不動産業者はすでに叔母に打診したが「売却には後ろ向きの感触だった」という。

 この買い取り話は、Y子さんにとって、まさに渡りに船だ。この機会を逃してはなるまいと、さっそく叔母の…

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。