スルガ銀行 不正の構図

スルガに出資したノジマ「主要株主」への高いハードル

編集部
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スルガ銀行への出資の狙いを説明する野島広司・ノジマ社長=東京都中央区の東京証券取引所で2019年10月31日、今沢真撮影
スルガ銀行への出資の狙いを説明する野島広司・ノジマ社長=東京都中央区の東京証券取引所で2019年10月31日、今沢真撮影

 シェアハウスへの不正融資が社会問題化した地銀、スルガ銀行の筆頭株主に、家電量販店のノジマが躍り出た。ノジマは10月29日付で同行の創業家とそのファミリー企業が保有する株式13.5%を約140億円で取得した。ノジマはすでに約5%の株式を保有しており、スルガ銀行への出資比率は合計18・5%になった。

 ノジマの野島広司社長は2日後の31日に行われた決算記者会見で、同行から要請されれば株の買い増しや役員派遣を検討すると意欲を見せた。だが、実際には買い増しや役員派遣は簡単ではない。銀行法という高いハードルがあるからだ。詳しく説明する。

 銀行法は、銀行に20%以上出資する者を「主要株主」と位置づけ、金融庁への事前申請を義務づけている。金融庁は、株式取得の資金源や目的、資産や業績が銀行経営の健全性を損なう恐れがないかどうか審査する。また、預金を預かり金融システムの一角を担う銀行の公共性を理解しているか、社会的信用が十分かもチェックする。

 銀行に15%以上出資する株主が、役員を派遣し、経営に重要な影響を与えるような場合も審査を必要とする。ノジマが今後、出資比率を20%以上に引き上げたり、役員を派遣したりするときは、この審査を受けなければならない。現在の出資比率18・5%と20%との間には高い壁があると言える。

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長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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