経済プレミア・トピックス

「損益など気にしない」ソフトバンク“孫氏の兵法”

川口雅浩・毎日新聞経済プレミア編集長
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決算について説明するソフトバンクグループの孫正義会長兼社長=東京都中央区で11月6日、玉城達郎撮影
決算について説明するソフトバンクグループの孫正義会長兼社長=東京都中央区で11月6日、玉城達郎撮影

 ソフトバンクグループ(SBG)は11月6日、2019年9月の連結中間決算(国際会計基準)で営業損益が155億円の赤字になったと発表した。注目すべきは孫正義会長兼社長が東京都内で開いた記者会見だ。「赤字決算」にもかかわらず、孫氏がいつも通り強気の持論を展開し、さながら独演会のような会見だった。

 「(今決算は)ボロボロ。真っ赤っかの大赤字。まさに台風というか大嵐というような状況だ」

 決算発表会見の冒頭、孫氏は深刻な表情で、こう切り出した。スクリーンには大荒れの海の映像が浮かび、続いて「ソフトバンクG強気の投資 岐路」など、最近の同社を批判した新聞記事の見出しが映し出された。

 孫氏は「この2カ月、さまざまな報道がなされている。『SBGはもう倒産するのではないか』『強気の投資戦略は失敗である』と報道されている。ある面、正しいんだろうと思う」と、しおらしくうなずいてみせた。いつも強気な孫氏にしては珍しい光景だった。

「今回は言い訳抜きで解説する」

 今回、SBGが中間決算で04年以来15年ぶりの営業赤字に転落したのは…

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川口雅浩

毎日新聞経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部