ニッポン金融ウラの裏

リテール部門のうまみ「雲散霧消」メガバンクの苦悩

浪川攻・金融ジャーナリスト
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三井住友銀行と三菱UFJ銀行のATM=2019年6月28日、松岡大地撮影
三井住友銀行と三菱UFJ銀行のATM=2019年6月28日、松岡大地撮影

 銀行業界がマイナス金利政策に苦しむなかで、預金口座に手数料を導入する是非が話題となっている。その論議を深掘りしていくと、一つのテーマに帰着する。それは「メガバンクはいつまで『リテールバンキング』を続けるのか」だ。

 ここで言う「リテールバンキング」をわかりやすく言うと、支店を通じて個人とつながる業務分野だ。今、個人向け店舗の多くが不採算化している。あるメガバンク幹部は「系列のクレジット会社や消費者金融会社を除外すれば、個人部門の収益は銀行単体で採算割れ状態だ」と漏らす。

 メガバンクのなかでは、三菱UFJ、みずほの2グループが店舗削減を進めている。三井住友は、デジタル化…

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。