
検索サービス「ヤフー」を展開するZホールディングス(HD)と無料通信アプリ大手LINEが11月18日、経営統合することで基本合意した。IT大手が手を組み、グーグルなど米4社の「GAFA」や中国の巨大IT企業に対抗する「第三極」を目指すと表明したことは、ビッグニュースに違いない。しかし、肝心の新サービスをめぐっては具体策に乏しく、拍子抜けした記者会見だった。
「日本、アジアから世界をリードする人工知能(AI)テック企業を目指していく」「GAFAが世界で大きなサービスを提供しているが、我々が世界に羽ばたき、第三極を作っていきたい」
東京都内で18日夕開いた記者会見で、ZHDの川辺健太郎社長はこう力を込めた。経営統合するLINEの出沢剛社長とともに、米中の巨大IT企業に危機感を表明し、AIを使った新サービスで対抗していく考えを表明した。
楽天抜き「国内最大」だが
両社が経営統合すると、1億人…
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川口雅浩
経済プレミア編集部
1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。
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