ニッポン金融ウラの裏

マネロン対日審査「報告書公表」まで気が抜けない銀行

浪川攻・金融ジャーナリスト
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 マネーロンダリング(資金洗浄)防止のために設置された国際機関「金融活動作業部会」(FATF、本部・パリ)による第4次対日審査が10月末に始まった。金融業界を巡る今年最大級のイベントと言える。金融機関に対する審査の内容は一切公表されていないが、1カ月近く経過した現状を報告する。

 作業部会は、1989年にパリ郊外で開かれたアルシュ・サミットで、テロ資金や犯罪資金の撲滅を目指して設置された。各国のマネロン対策について審査を続けており、日本は3次にわたって審査を受けた。今回の第4次は11年ぶりの審査になる。

 対日審査のうち、金融機関への査察は10月28日に始まり、メガバンク、地銀など数行が個別にヒアリングを受けた。ヒアリングは一応、終了している。

 第3次審査までは、マネロンに対する国の対応に重点が置かれていたが、第4次では個別金融機関のマネロン防止体制が初めて対象となった。金融業界に対して金融庁が体制整備を強く促しており、審査の前には業界に緊張感が高まっていた。

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。