
昭和の時代、分譲マンションの間取りは、3LDKが主体だった。そのほかに多かったのは、4LDKとワンルーム。2LDKの間取りは分譲マンションには少なかった。
「大が小を兼ねる」時代ではない
寝室や子ども部屋として使える居室が二つにリビングダイニングとキッチン――という構成が2LDK。そんな2LDKを買うくらいなら、3LDKを買っておけ、と言われたのが昭和の時代だった。大は小を兼ねるので、3LDKのほうがよいと考えられたわけだ。
それに、昭和時代は子供2人の4人家族が多かったので、どうしたって居室三つの3LDKが主体になってしまう、という理由もあった。
それが、現在は2LDKタイプの分譲マンションが増加。特に、東京23区内では、3LDKに代わって、2LDKが主体ではないか、と思えるほど、2LDKの間取りが増えている。
手ごろな価格で住宅ローン控除も
その理由はいくつかある。
まず、…
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櫻井幸雄
住宅ジャーナリスト
1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。