経済プレミア・トピックス

エズラ・ボーゲル氏講演「日本は米中の橋渡し役に」

田中学・経済プレミア編集部
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「転換期の日中米関係」をテーマに講演するエズラ・ボーゲル氏=2019年11月22日、田中学撮影
「転換期の日中米関係」をテーマに講演するエズラ・ボーゲル氏=2019年11月22日、田中学撮影

 ベストセラー「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の著者として知られるエズラ・ボーゲル米ハーバード大学名誉教授(社会学)が来日し11月22日、「転換期の日中米関係」をテーマに講演した。ボーゲル氏は「(緊迫した関係が続く)米中の“橋渡し役”として、今後日本の役割が大きくなる」と述べ、日本が米中関係の改善に貢献するよう期待感を示した。ボーゲル氏は89歳。日中双方の事情を知る大学者の深い洞察力と高い見識は健在だった。

 戦後の日本と中国の政治経済や社会情勢に関する研究を続けてきたボーゲル氏は「経済的には、中国は米国を追い越す」と述べた。共産党の一党独裁で、人権問題を抱える中国の経済発展に対しては「プライドの高い米国人はいい気がしない。中国には問題があるが、ただ(それでも米中は)協力していく必要がある」との見解を示した。

 この状況でボーゲル氏は「米中の橋渡し役として日本の役割が大きくなる」と指摘。2010年代の日中関係は「政冷経熱」だが、「政治は“ぬるい”くらい」の温度感で関係を継続することが重要と説いた。一方で「日米同盟は続く。それは問題ない」と語った。

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田中学

経済プレミア編集部

1979年東京都生まれ。中央大文卒。出版社勤務を経て、2014年11月、毎日新聞デジタルメディア局に配属。