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「資産形成したい」共働き40代夫婦がその前にすべき事

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
 
 

 先日、ともに会社員のA太さん(45)とB子さん(41)夫妻が、老後のための資産形成を始めたいと私のところに相談に来ました。A太さん夫妻の家計について聞いたところ、投資を始める前にしておくべきことがありました。

ガラス張り家計が資産形成の第一歩

 現在、A太さんの年収は約600万円、B子さんは約300万円です。7歳の子供がおり、8年前に住宅ローンを組んで自宅を購入しました。年に2回は家族全員で海外旅行をしています。A太さん夫妻に大きな資産はなく、老後は年金とそれまでにためる資金を取り崩しながら生活することになります。そのため、投資をしながら少しでも貯蓄を増やしていきたいといいます。

 私がこうした話を受けた場合、相談者に必ずしてもらうのが、これまでに積み上げた「現在資産額」と、住宅ローンなどの「負債額」の確認です。金融資産、負債をすべて明らかにしてリストにまとめます。

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ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、社会保険労務士、MZ Benefit Consulting 代表取締役、オフィスベネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、顧客本位の独立系アドバイザーとして、家計相談、執筆、講演などを行っている。著書に「結局、2000万円問題ってどうなったんですか?」(サンマーク出版)など多数。