経済記者「一線リポート」

「アジアの発展は自由市場が作った」中尾ADB総裁語る

清水憲司・毎日新聞経済部記者(前ワシントン特派員)
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日本記者クラブで記者会見する中尾武彦ADB総裁(左)=東京都千代田区で2019年11月28日、清水憲司撮影
日本記者クラブで記者会見する中尾武彦ADB総裁(左)=東京都千代田区で2019年11月28日、清水憲司撮影

 中尾武彦・アジア開発銀行(ADB)総裁が、来年1月に退任する。アジアの発展途上国に開発資金を供給する同行トップを務めて約7年。ADBが中尾氏の退任に合わせ、ここ半世紀のアジア発展の歴史を分析した書籍を準備しているという。そこでインタビューした。

 中尾氏は、自由化を通じた経済発展を目指す「ワシントン・コンセンサス」に対して、アジア各国が国家主導で成長を遂げたとする「アジアン・コンセンサス」などという考えは存在しないと主張した。ちょっと難しい話だが、こういうことだ。

 ワシントン・コンセンサスとは、政府や国際機関が発展途上国…

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清水憲司

毎日新聞経済部記者(前ワシントン特派員)

 1975年、宮城県生まれ。高校時代まで長野県で過ごし、東京大学文学部を卒業後、99年毎日新聞社に入社。前橋支局を経て、東京経済部で流通・商社、金融庁、財務省、日銀、エネルギー・東京電力などを担当した。2014~18年には北米総局(ワシントン)で、米国経済や企業動向のほか、通商問題などオバマ、トランプ両政権の経済政策を取材した。