藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

「アレクサンダー大王来た東北端」タジキスタンを歩く

藻谷浩介・地域エコノミスト
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ホジェンドの街頭に掲げられたラフモン大統領の肖像。ポピーの中でほほ笑む構図がわざとらしい……(写真は筆者撮影)
ホジェンドの街頭に掲げられたラフモン大統領の肖像。ポピーの中でほほ笑む構図がわざとらしい……(写真は筆者撮影)

 かつてアレクサンダー大王が到達した最東北端の地、タジキスタンの要衝ホジェンドは、旧ソ連風のアパート群と、中央アジア的なモスクやバザールが共存する町だった。首都ドゥシャンベからは標高3000メートル近い峠を越えて北に5時間以上かかるが、国内第2の都市である。そこで見たタジキスタンの国内事情とは。

 人の波で熱気にあふれるホジェンドの市場をしばし歩く。市場ではおいしそうなプロフ(羊肉のピラフ)や総菜パンが売られていたが、夕食はホテルのレストランで取った。市場では売っていないビールが飲みたかったのである。

 他の中央アジア諸国同様、タジキスタンもスンニ派のムスリム国だが、ホテルなら酒類は普通に出てくる。地元産のサケのソテーを、地元ビールやジョージアワインとともにおいしくいただく。ただしこのホテルではクレジットカードは使えず、宿代含め、ATMで現地通貨ソモニを下ろして支払った。

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。