マンション・住宅最前線

首都圏「本当に住みやすい街」川口が赤羽を制した勝因

櫻井幸雄・住宅ジャーナリスト
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都心へのアクセスが評価されるJR川口駅
都心へのアクセスが評価されるJR川口駅

 住宅ローン専門会社「ARUHI(アルヒ)」が主催する、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の「本当に住みやすい街大賞2020」が発表された。大賞を獲得したのは川口(埼玉県川口市)で、前回大賞の赤羽(東京都北区)が第2位。以下、第10位の東雲(しののめ、東京都江東区)まで地味な街の名前が並ぶ。「シニア編」では木場(東京都江東区)が第1位になった。それぞれの選定理由を、審査委員長を務めた私から説明したい。

 2017年に始まった「本当に住みやすい街大賞」は今回で第3回。毎回、意外な地名・駅名が出てくるのが特徴で、赤羽と川口がトップを競うのは、おそらくこの賞だけだろう。各種の「住みたい街ランキング」で常連の自由が丘も吉祥寺も武蔵小杉も、これまでベスト10にさえ入ったことがない。

 賞の特徴は「住みたいけれど、住めない街」ではなく、実際に家を新築したり、マイホームを購入したりする人が多い場所で、長く住み続けたい要素を備える街を選ぶこと。憧れの住宅地を選ぶ人気投票ではないし、いわゆる「資産性」を重視しすぎることもない。

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櫻井幸雄

住宅ジャーナリスト

1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。