経済記者「一線リポート」

“鎖国”が続く日本企業で「出島」が急増しているわけ

三沢耕平・毎日新聞経済部編集委員(前ロンドン特派員)
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鎖国時代に海外との取引に使われた長崎の出島。現代の日本企業に出島の精神は生きるか=長崎歴史文化博物館収蔵
鎖国時代に海外との取引に使われた長崎の出島。現代の日本企業に出島の精神は生きるか=長崎歴史文化博物館収蔵

 鎖国を敷いた江戸時代、唯一の交易拠点として長崎に築かれた「出島」。約400年を経た今、会社本体と離れて活動する「出島」のような組織を設ける動きが大企業の間で広がっている。AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット化)といった先端テクノロジーの登場で激しさを増す国際競争に勝つため、日本企業は常識にとらわれずに活動する「イノベーションの拠点」として、「出島」を必要としているようだ。

 「出島戦略」という言葉が広まったのは、ほんの数年前だ。経団連は2018年に発表した提言の中で…

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三沢耕平

毎日新聞経済部編集委員(前ロンドン特派員)

1972年千葉県生まれ。明治大学法学部卒。98年毎日新聞社入社。松本、甲府支局を経て、2004年から経済部で財務省、日銀、財界などを取材。政治部にも在籍し、首相官邸、自民党などを担当した。16年10月から欧州総局特派員。19年10月から経済部編集委員。