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先輩社員が「いいね」強要 SNSハラスメントのつらさ

舟木彩乃・産業心理コンサルタント・カウンセラー
 
 

 今回は職場の先輩とSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で「友達」になり、投稿に反応しなければならない“圧力”にストレスを感じている新入社員の女性についてお話しします。

 芹沢さん(仮名、20代女性)は、コンサルティング会社の法人営業部の新入社員です。同部は8人で、芹沢さんの次に若いA先輩(男性、30代前半)が、彼女の仕事を指導するOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)担当となりました。

 芹沢さんはA先輩の営業に同行し、それに伴う事務作業やアフターフォローまで指導を受けるOJTが始まりました。仕事で一緒にいる時間は長かったのですが、さらに「打ち合わせ」と称して仕事後の夕食までA先輩に頻繁に誘われるようになりました。彼女は努力家で、しかも気を使う性格だったので、ほとんどの誘いに応じていました。しかし、A先輩の話は仕事のことより、難関大に合格したなどを自慢する“自分語り”ばかりで、彼…

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産業心理コンサルタント・カウンセラー

 筑波大学大学院博士課程修了(ヒューマン・ケア科学博士)。一般企業の人事部などを経て、現在メンタルシンクタンク(筑波大学発ベンチャー企業)副社長。金融庁職員のメンタルヘルス対策にも従事する。国家資格として公認心理師、精神保健福祉士、第1種衛生管理者、キャリアコンサルタントなど保有。著書に「『首尾一貫感覚』で心を強くする」(小学館新書)。