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多発する「100年に1度の巨大災害」世界の損害額は

エコノミスト編集部
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2019年10月の台風19号の影響で積み上げられた大量の災害ごみ=長野市
2019年10月の台風19号の影響で積み上げられた大量の災害ごみ=長野市

 世界を揺るがし始めた気候変動問題。その損害額は一体いくらに上るのか。企業は何をすべきなのか。週刊エコノミスト12月31日・1月7日合併号の巻頭特集「世界経済総予測2020」より、大和総研SDGsコンサルティング室の河口真理子研究主幹のリポートをダイジェストでお届けする。

 この秋、相次いで東日本を直撃した大型台風や大雨が首都圏にも甚大な被害をもたらしたことは記憶に新しい。すでに世界規模で気候変動は、自然災害による原材料作物の収量低下、国際国内物流の停滞--などサプライチェーン(商品などの供給網)に大きなダメージを与えている。こうした状況で、環境経営や、持続可能な世界を実現する国際目標を企業経営に取り込む「SDGs経営」を標榜(ひょうぼう)する企業も少なくない。

 しかし、筆者の肌感覚からは、それら先進企業でも本気で気候変動課題が主要な経営課題であるという認識で社内が一致しているのは少数派だ。従来のビジネス常識のまま環境や台風被害は、公害対策や防災問題ととらえ、本業とは次元が違うという二元論で整理しているようにみえる。

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エコノミスト編集部

藤枝克治編集長率いる経済分野を中心として取材、編集するチーム。経済だけでなく社会、外交も含め幅広く取材する記者の集団であり、各界の専門家にコラムや情報提供を依頼する編集者の集団でもある。