
野口悠紀雄・一橋大名誉教授に聞く(1)
中国人民銀行が主要国の中央銀行として世界初のデジタル通貨の発行を準備しているとの見方が広がっている。中国やデジタル通貨に詳しい野口悠紀雄・一橋大名誉教授は「非常に重大な影響を全世界に及ぼす」と、懸念を表明した。「私たちは中国が世界の秩序を大きく変えようとしている現実を正しく認識しなくてはいけない」と述べ、日本も技術革新を急ぐべきだと主張した。【聞き手は経済プレミア編集長・川口雅浩】
――来年はどんな年になると思いますか。
◆野口悠紀雄さん 2020年は大きな事件が起きるかもしれない。中国人民銀行が「デジタル人民…
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川口雅浩
毎日新聞経済プレミア編集長
1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部